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良導絡について

良導絡とは?

昭和25年、医学博士である中谷義雄先生が、ある腎炎患者の皮膚電気抵抗(電気の流れやすさ)を調べたところ、東洋医学でいう経絡の一つである腎経の流れによく似た走行で電気が流れる経路を発見されました。
経絡は、14本あるとされているのですが、他の13本についても調べたところ、同じ結果を得られました。このことより、「電気が良く導かれる経絡上のもの」ということで、良導絡と名づけられました。
このような現象が起こるメカニズムを科学的に実験、研究を重ねられました。その結果、皮膚通電抵抗は自律神経の交感神経の状態に関係することがわかってきました。
交感神経が緊張しすぎると電気が異常に流れやすくなり、逆の場合か流れにくくなります。病気になるということは自律神経のバランスが崩れた状態であると考えられ、電気が異常に流れやすくなります。すなわち、皮膚電気抵抗を測定することによって自律神経の状態、病気の状態を知ることができるわけです。
副交感神経という、もう一つの自律神経は交感神経と逆の働きをしていますので、交感神経の状態がわかれば副交感神経の状態は逆の状態(交感神経が緊張していれば、副交感神経は抑制されている)ですので、両方わかるわけです。
良導絡は、経絡とよく似た走行経路をとっていますので、この皮膚電気抵抗を鍼灸治療にも応用できるのではないかと言う仮説のもと、実験、研究を重ねたところ、応用できるという結果が得られました。
東洋医学では、健康な状態というのは実(興奮)も虚(抑制)もしておらず、平均的なところでバランスが取れている状態だと考えます。ですから、良導絡で考えると皮膚電気抵抗の高すぎる(電気の流れにくい)状態なら機能が抑制されているので興奮させるように、逆なら抑えてやるように調整すれば平均が取れて、健康体になるということです。こういったように自律神経のバランスを調べ、平均に近づけていくのが、良導絡治療です。

良導絡測定方法

ノイロメーター(良導絡測定器)という測定器で皮膚の通電抵抗を測定します。
測定は、患者さまに握り導子を握っていただき、両手足24ヶ所(片側手6ヶ所・足6ヶ所)の代表測定点を、測定導子にて測定します。このとき、200μAの電流が流れるわけですが、なにも感じず、痛くも熱くもありません。
測定した数値を良導絡専用カルテに記入します。このカルテをバランスを分析して治療に用います。

ノイロメータ―



これがノイロメータ―です。右側黄色い線が接続されているのが「握り導子」黒い線が接続されているのが「測定導子」です。

ノイロシステムビジョン



上記のノイロメータ―をパソコンに接続して、測定結果をパソコンにて表示・分析が行えるシステムです。

測定結果(例)



上記結果は、私一宏のものですが、結果より下記のことがわかります。
症候情報
頚部より腰部までの筋肉の凝り痛み・眼精疲労・気分不快・足の冷え・のどの痛み・咳・胃弱・鼻炎
精神状態
寝不足・夢をよく見る・怒りやすい・不安感・責任感を強く感じる・気を使う
など、測定結果を分析して、自律神経のアンバランスによって起こりやすい症候が表示されます。

ノイロメータ―の測定結果と、患者さまの訴えを総合して治療にあたります。