滋賀報知新聞(ニュース)平成17年12月29日(木)第14298号

◆全県◆
安心の24時間体制
年末年始(29─3日)の救急医療
情報システムに万全を期す
=3段階で対応 軽症・重症・緊急=

◆湖南・栗東◆
不気味なドラム缶100本
栗東のRD社産廃処分場の地中に
県 迫られる対応と6年間放置の責任
=住民 「明らかに有害物質」怒りの声=


◆湖東・蒲生◆
ガリ版芸術発展のために
岡本区が 750万円寄付
=蒲生町新市へ思い引き継ぐ=


◆湖東・能登川◆
1日「新・東近江市」誕生
年末大忙し―
=職員総出で引っ越し作業=


◆湖東・東近江◆
元気で長生きしてね!
清水苑に花源サンタ
=ケーキをプレゼント=


◆湖東・東近江◆
5番目の誕生
個性活かすまちづくり
=平田地区まちづくり協議会=



安心の24時間体制

年末年始(29─3日)の救急医療

情報システムに万全を期す
=3段階で対応 軽症・重症・緊急=

◆全県◆

 滋賀県は、年末年始の医療を充実するため第一次(軽症)、第二次(重症)、第三次(緊急)の三体制に加え、これを補う医療機関の情報案内も行い、安心してお正月休みを送ってもらうことにした。医療機関は東近江地域関連のみ掲載。

 【第一次体制(比較的軽い場合)】

◎八日市休日急患診療所(八日市緑町、TEL23―5020) ▽29、30日(午前十時―午後九時)▽31日(午前十時―午後六時)▽1日(午後一―九時)▽2、3日(午前十時―午後九時)。いずれも内科、小児科、外科。◎近江八幡休日急患診療所(中村町、TEL33―9311)の日時などは八日市に同じ。

 【第二次体制(入院治療を必要とする場合)】

▽29日 能登川病院(TEL42―1333)▽30日 近江八幡市民病院(TEL33―3151)▽31日 日野記念病院(TEL53―1201)▽1日 山口病院(TEL22―2222)▽2日 国立滋賀病院(TEL22―3030)▽3日 蒲生病院(TEL55―1175)

 【第三次体制(生命にかかわる場合)】

大津赤十字病院救命救急センター(長等一、TEL077―522―4131)▽長浜赤十字病院救命救急センター(宮前町、TEL0749―63―2111)▽済生会滋賀県病院救命救急センター(栗東市、TEL077―552―1221)

 また、小児科は能登川病院(29日)、近江八幡市民病院(30、1、2日)、日野記念病院(31日)、国立滋賀病院(3日)で受け付け、特殊診療科目の眼科は2日(午前九時―午後五時)に八日市駅前の明愛眼科(TEL24―9100)で対応してくれる。

今診てもらえる医療機関探せます!

救急医療情報ネットが便利に

=インターネット、ファックスも対応=



 二十四時間体制で県民に緊急医療情報を提供している「滋賀県広域災害・救急医療情報システム」(略称:救急医療情報ネット)の新システムが、十二月一日から運用開始されている。

 このシステムは、休日、夜間において、緊急に医療を受けたい時に、かかりたい診療所や病院の診療の可否等の情報を提供しているもの。

 これまでは、電話の問い合わせに対して、最寄りの診療可能な医療機関の名称、所在地、電話番号を案内してきたが、新システムでは、新たにインターネットを通じて、誰もが自宅のパソコンや携帯電話で救急医療情報が閲覧できるとともに、ファックスによる情報提供も行なう。

 このほか、救急医療情報(医療機関の診療可否情報等)に限らず、医療機関情報(専門外来、医療設備等)も加え、一層充実させる。

 例えば、インターネット(http://www.shiga.qq-net.jp/)で医療施設を探す場合、受診希望日時、診療科目、地域を選択すると現在診療中の医療機関を表示する。このほか、外来診療設備、予防接種、専門外来等の条件を指定し、該当する医療機関を検索することができる。

 情報の概要は、▽病院▽住所▽地図▽電話番号▽ホームページアドレス▽交通アクセス情報▽外来受付時間▽標榜科目▽専門外来▽検診・診査▽予防接種▽医療スタッフ▽診療▽時間外の診療可否情報等----となっている。

 また、自動音声による電話案内では、案内希望地域の電話番号にダイアルし、自動音声案内に従い、希望の診療科目(1内科、2外科、3小児科、4整形外科、5眼科、6耳鼻咽喉科、7その他)を選択する。プッシュホンに対応しない電話機の場合でも、音声認識できる。

 案内地域電話番号は、▽大津市・滋賀郡077-525-3799▽草津市・守山市・栗東市・野洲市077-553-3799▽甲賀市・湖南市0748-62-3799▽近江八幡市・東近江市(旧の八日市市、永源寺町、五個荘町)・神崎郡・蒲生郡0748-23-3799▽愛知郡・東近江市(旧湖東町・愛東町地域)0749-45-3799▽彦根市・犬上郡0749-23-3799▽長浜市0749-63-3799▽米原市0749-55-3799▽東浅井郡0749-73-3799▽伊香郡0749-82-3799▽高島市0740-22-3799となっている。

歯の救急診療

歯科医師会湖東支部


 滋賀県歯科医師会湖東支部も次の通り急患診療を行う。
時間はいずれも午前十時―午後四時半。

▽29日 中村歯科医院(愛知川町市、TEL0749―42―5851)
▽30日 住井八幡歯科医院(近江八幡市中村町、TEL33―1100)
▽31日 松橋歯科医院(近江八幡市中村町、TEL32―5740)
▽1日 おおにし歯科クリニック(東近江市東中野町、TEL22―5665)
▽2日 北村歯科医院(近江八幡市仲屋町、TEL32―2513)
▽3日 井田歯科東診療所(東近江市八日市東本町、TEL23―5222)


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不気味なドラム缶100本

栗東のRD社産廃処分場の地中に

県 迫られる対応と6年間放置の責任
=住民 「明らかに有害物質」怒りの声=

▲処分場西側から見つかったドラム缶の山

 環境基準を超える総水銀やダイオキシンなど有害物質が検出されている栗東市小野のRDエンジニアリング社の産廃処分場でこのほど、県指示により同社が重機で掘り下げたところ、黒っぽいタール状、焼却灰のようなものを詰めたドラム缶や一斗缶など百七十個が見つかった。有害物を詰めたドラム缶が埋め立てられたとする元従業員の証言により、住民団体が六年前から県に対して撤去を訴えてきた。同処分場は本来、ガラスやプラスチック、コンクリートなどの廃材を埋め立てる安定型処分場。地元では、今回の調査結果を受けて、ドラム缶撤去の要望を放置してきた県の責任を問う憤りや、抜本的な処分場の改善工事を求める声が上がっている。    【高山周治】=関連記事2面

 掘削工事は、同処分場の西側市道平坦部(約千平方メートル)で十二月十六ー二十二日に行なわれた。重機で深さ一・五ー五メートル掘ったところ、つぶれたドラム缶などが見つかった。これらは、同じ場所に集中して埋められていた。

 缶からは、黒っぽい樹脂状のものや、黒いタール状のもの、灰のようなものがはみ出していた。関係者によると、樹脂状のものは塗料が固まったものという。現場周辺では、タールのような鼻につく臭いが漂っていた。

 現場に立ち会った住民は「揮発性の化学物質の臭いがしており、掘り返された場所の泥水には油膜が張っていた。明らかに有害物質だ」と怒っていた。

 内容物については、県が成分分析を行う。また、周辺環境の影響を把握するため、廃棄物土十七検体、浸透水八検体を分析することにしている。

 撤去を求めてきた地元の住民団体「産廃処理問題合同対策委員会」の高谷清・副代表は「ドラム缶に入れて埋めたことからも、通常では廃棄できないものであり、違法であるのはもちろん有害性のあるもので、発ガン性や胎児毒性があるものだろう。ドラム缶はつぶれており、内容物は環境に流出している。県は、処分場に有害物が埋められており、環境を汚染している実態をきちんと認識し、有害物を除去し、環境を守る対策を立てるべき」と強く求めている。

 別の住民団体「地域環境を守る会」の早川洋行代表は「有害物質を詰めたドラム缶が場内に埋められていると、六年前から指摘され、撤去が求められていたのに県はこれを放置してきた。行政責任は重く、問われている。これまで県は小出しで対応してきたが、今後は思いきった対応が望まれる」としている。

 今回の結果を受けて県琵琶湖環境部の上田一好・技監は「ドラム缶に詰めて廃棄することは、木クズ・金クズが混入して建材とともに埋められたのとは全く違う意味をもつ。分析結果で有害物質が明らかになれば、それなりの対応が必要になる」としている。

■短信
▼栗東市は9月に処分場西側の脇で環境基準を3〜13倍上回る総水銀を検出し、処分場からの地下流出の可能性が高いとみて原因究明のため、同社に対して場内検査を求めている。来年1月中旬まで回答がなければ市条例に基づき、場内で立入検査を行なう構えだ

新幹線よりRD問題が
優先されるべきだ

石川政実


 三月初旬、県庁の地方通信記者室で「毎日新聞の日野行介記者がいまも滋賀県にいたら、栗東市のRD産廃処分場問題はこんなひどい扱いにはならなかった」と、地元住民の中年女性が同記者の掲載記事のスクラップ帳を開けて涙ぐんでいた。返す言葉もない屈辱を胸に、本紙の高山周治記者とともに三月二十四日から五月十九日まで八回の連載を行うことになる。しかし地元の運動は一向に盛り上がらず、小さな地方紙の無力さをいやというほど思い知らされた。逆に県がRD社に命じた是正改善工事は着々と進み、「臭いものにふた」をする県の終息宣言はもはや時間の問題と見られていた。

 ところが九月末に同処分場から廃棄物入りのドラム缶が五個見つかったことで、状況は一変する。県の指導を受け、同社が十六日から二十二日まで掘削作業をし、廃棄物入りのドラム缶が百個見つかった。住民団体が聞き取り調査した元RD従業員の証言を裏づけた格好となっている。証言では、廃油、廃塗料などが入ったドラム缶が千本〜三千本埋まっているという。今後、県はRD社を告発するかが焦点になるが、県庁内ではドラム缶を撤去させただけで、告発はしないとの見方が大勢を占めている。

 「あの処分場に埋まっている有害物を完全に除去しようとすれば、最低でも百億、二百億円はかかるはずだ。RD社にそれを求めれば倒産に追いやり、結局、県費で賄わなければならなくなる。県は、栗東市に新幹線新駅建設(県負担分として百億円を見込む)を予定しており、とてもじゃないが、金をRD問題に回す余裕はない」。ちょうど三年前に県南部振興局幹部(現在は退職)を取材した時の会話が脳裏を離れない。県のスタンスは、いまも変わっていないだろう。新幹線新駅を選ぶか、県民の命を守るかの選択なら、それは紛れもなく県民の命であるはずだ。県民の健康を犠牲にしてまで、新幹線新駅を作る必要などさらさらないのだ。
(RD問題を身体をはって報じた中日新聞の宮川弘記者、朝日新聞の下地毅記者、毎日新聞の日野記者に捧ぐ)


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ガリ版芸術発展のために

岡本区が 750万円寄付

=蒲生町新市へ思い引き継ぐ=

▲山中町長(左)に寄付金を手渡す岡本区の居永区長ら(蒲生町役場町長室で)
◆湖東・蒲生◆

 蒲生町岡本区がこのほど、ガリ版芸術発展のためにと、区で長年貯蓄してきた環境整備費七百五十万円を、蒲生町に寄付した。

 ガリ版を発明した堀井新治郎親子のふるさと岡本区には、集落の中心に旧堀井家の母屋や土地などがあるにもかかわらず、長い間、荒れ果てて無惨な状況だったという。

 そこで、平成十四年秋、岡本夢プラン委員会の発足と同時に、整備構想を打ち出した。蒲生町が全面支援し、整備計画や施設利用計画を策定、東京の堀井本家・分家とも用地交渉を重ね、今年四月には旧堀井本家母屋修復と周辺の公園化を進める運びとなった。

 修復した施設を利用して、蒲生町と岡本区の協働で「学童の通学合宿」や「ガリ版多色刷りの佐藤勝英展とガリ版芸術村文化祭」も繰り広げた。

 今後、岡本区は、ガリ版を伝承するだけでなく、ガリ版を通して手作りの大切さや芸術に慣れ親しむ魅力、芸術を通して人が交流できる活動を展開していこうと、非営利団体「ガリ版芸術村」を発足し、さまざまな事業展開を考えている。

 今回の寄付は、これまでの町行政の協力に対する感謝の気持ちとさらなる支援を求める意味が込められたもの。

 同区の居永伊佐男区長と堀井家整備委員会の増倉嘉一委員長、夢プラン委員会の岡田文伸委員長が蒲生町役場町長室を訪れ、山中壽勇町長に寄付金を手渡した。

 同町では、寄付金を修復や公園整備費用にあて、新市へと思いを引き継いでいくことにしている。


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1日「新・東近江市」誕生
年末大忙し―
=職員総出で引っ越し作業=

▲電話線配置や書類整理など「新・東近江市」発足に備えて準備する職員ら(能登川町役場)
◆湖東・能登川◆

 東近江市との合併を控えた能登川町で、町職員総出の引っ越し作業が始まり、来月一日の新体制に向けて準備を整える。

 執務時間終了と同時に机やキャビネット、パソコンなどのOA機を移動させ、本庁など各機関を結ぶコンピューターネットワークをつないだほか、一階に「地域振興課」「総務管理課」「市民生活課」「福祉課」「産業建設課」と「能登川駅西土地区画整理事務所」「能登川教育分室」のコーナーを設置。本庁勤務となる職員の机が運び出されるなど、年末まで作業に追われるという。

 並んでいく机を見て、ある職員は「いよいよ合併という実感が強くわきます。職場を分かつ寂しさはありますが、住民の安全・生活を守る職務に市町の変わりはなく、今度は十二万市民のために頑張りたい」と話していた。

 なお、合併に伴い、能登川図書館の利用カードは、市内図書館「全館共通カード」への更新が必要となり、現在使用中の利用カードと身分証明書(運転免許証、健康保険証など)を持参して、新カード発行を申し込む。受け付けは来年一月五日から。


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元気で長生きしてね!

清水苑に花源サンタ

=ケーキをプレゼント=

▲プレゼントを手渡す三原社長
◆湖東・東近江◆

 特別養護老人ホーム清水苑(堤誠治理事長、東近江市五個荘川並町)に、素敵なプレゼントを抱えたサンタクロースが訪れた。

 元気で長生きの秘訣は“笑うこと”と、入所・通所のおじいちゃん、おばあちゃんのために、近くで花店を営む「花源」(五個荘山本町)の三原誠太郎社長らがサンタクロースに扮するボランティア活動で、同苑の開所以来続けられるプレゼント。

 みんなでテレビを見たり、おしゃべりしたり―と、家庭的な団らんを楽しむなか、大きな袋を抱えたサンタが登場。「待っていたのよ」と手を振る声にサンタも大感激し、一人ひとりに「元気にしてましたか」と声をかけながら、甘い香りのケーキをプレゼントした。

 また、ポインセチア、ジュリアン、シクラメンなどのテーブルフラワーを贈り、クリスマスムードたっぷりの彩りを楽しんだ。

 


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東5番目の誕生

個性活かすまちづくり

=平田地区まちづくり協議会=

▲平田地区まちづくり協議会の設立総会(平田公民館)
◆湖東・東近江◆

 地域住民自らが地区の将来を考え、行動する「平田地区まちづくり協議会」がこのほど発足し、東近江市下羽田町の平田公民館で設立総会が開かれた。市内十二地区のうち五番目の誕生。
 少子高齢社会の進展や価値観の多様化、既存コミュニティーの弱体化などを背景に様々な課題が山積するなか、東近江市では、市民と行政の協働を基本に地域の個性を活かしたまちづくりを目指し、地区を活動エリアにする住民自治組織「まちづくり協議会」を提唱。市内十二地区のうち、愛東地区・湖東地区・南部地区・永源寺地区に続く五番目の協議会となった。

 平田地区では、平成十四年から地区のまちづくりを企画、運営する「まちづくり委員会」をつくるなど、コミュニティー活動に積極的で、経験と人の輪を継承・発展することを目的に同協議会を発足。六つの事業計画(まちづくり計画の策定、手づくりマップ活用の歴史啓発、世代別・分野別等の課題探し、シンボルマーク&愛称募集など)を決め、まち歩きやワークショップによって住民の声を反映させる。

 総会では、地域内の自治会や各種団体、賛同する市民など約六十人が出席し、規約の制定や役員選出、本年度の事業・予算を定めた。

 会長に選任された平井康博さんは「まちづくり協議会の基礎づくりの年度であり、承認いただいた事業内容を成し遂げたい。そのためにも、一人でも多くの人に加入いただき、さらなる支援と理解をお願いしたい」と、あいさつした。

 このあと、郷土史研究家の中島伸男さんから「平田って面白いですねっ」と題したまちづくりトークが行われた。

 役員は次のみなさん(敬称略)。

 ▽会長・平井康博(上平木町)▽副会長・伊藤勝晤(同)、前田洋子(上羽田町)▽事務局長・森井源藏(同)▽会計・井上弘道(下羽田町)。事務所は平田公民館内。

 


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