NPOガリ版芸術村設立までの経過
(法人設立はまだです)
経済最優先で走ってきた半世紀。これが幸か不幸か、大切な過去の歴史や文化を忘れてしまいそうな危機的な現在の日本。そんな思いを少しでも払拭しようと、蒲生岡本では「夢プラン」という事業に積極的に取り組んでいる。
市町村という行政の歴史は浅いが、集落の歴史は非常に深い。私の住んでいる蒲生町は合併してから五十年の歴史しかないが、集落の歴史は何百年という非常に深い歴史がある。その間、様々な苦労と不安の歴史もあっただろう。長い歴史を存続させる肥沃な恵まれた土地とそこに住む人々の家族のような団結力と協調性を感じる。そんな深い歴史や文化を我々の時代で簡単に捨ててしまってはいけないと訴えながら、蒲生岡本ではこの夢プラン事業を進めている。
堀井家とは、今は忘れ去られてしまったガリ版こと「謄写版」を発明した「堀井新治郎」の生家。新治郎は明治二十七年謄写版を発明し、日本のみならず全世界に広めた明治の発明家。昭和三十年代までに生まれた日本人なら小学校か中学校で使ったことがあると思うが、鉄筆を使ってガリガリとロウ原紙に文字を書いて(というより「刻んで」のほうが正しいのかも)、インクで手を真っ黒にしながらローラーでザラ半紙に印刷した。今、ガリ版と聞くだけで物が無かった昔が瞼に浮かび懐かしさが込み上げてくる。しかし、残念なことに、堀井新治郎の設立した会社は平成十四年の秋、百十年の社歴に終止符を打った。偉大な彼の功績を伝える堀井家の組織は無くなった。
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非営利団体
「ガリ版芸術村」について
2年前から、ガリ版伝承館周辺に於いて、地元と行政当局の積極的な取り組みにより、建物改修、用地整理、周辺整備等々が今年末でほぼ一段落することになり、2年前までは荒廃の一途を辿りつつあった場所が蘇る中で、岡本区では貴重な財産を有効に活用するため、様々なプランを練っている状況であります。
そこで、伝承館周辺の有効な活用については、行政当局のみに頼らず、独立した団体が中心になって進めていかなければならない時代を迎え、標記の管理運営団体を設立いたしました。
この団体の理事については、現在、地元役員だけでなく行政ならびにNPO蒲生野考現倶楽部より参加をいただき、各組織の方の異なる知恵を出し合いながら、魅力ある芸術村をめざし、多方面からの参加を促す運営をしていきたい願いが込められています。
以上のようなことから、今後の整備ならびに運営については、下記のような計画を致しておりますが、設立当初においては整備に多大な出費が予想されます。よって、以上のような整備のための資金を集める運動もしていきたいと思います。ガリ版の伝承と東近江地域の文化芸術発展のため、絶大なご支援をよろしくお願い致します。
記
1.非営利団体「ガリ版芸術村」事業内容
(1)非営利活動に係る事業
@高齢者及び障害児者の支援に係わる事業
A社会教育及びまちづくりの推進に係わる事業
B文化、芸術の振興に係わる事業
C子どもの健全育成に係わる事業
(2)その他の収益事業
@ガリ版機材、消耗品の収集と販売
A印刷受託事業
Bガリ版伝承館運営事業
C飲食、物品販売事業
2.今後の整備内容
@現存する蔵の修復と収蔵物の整理
A事業運営のための備品の整備、消耗品の確保
Bガリ版関係機材、資料の収集
Cガリ版に関係する人材、資料のデーター整理
D啓蒙普及、会員拡大等々のための印刷物の発行
取引金融機関
滋賀銀行 桜川支店 普通 394653
郵便振替
00980−6−0080881
口座名義 ガリ版芸術村
平成17年9月