永源寺物語  
      臨済宗永源寺派総本山、永源寺の歴史を史実に基づき紹介します。

                        第一章   永源寺の建立
       
  近江守護職だった佐々木六角氏頼が、寂室元光(じゃくしつげんこう)禅師(1290〜1367)が
安土の桑実寺に来ているのを知り、会いに行き、寺を創建したいと懇願し、氏頼が近江八幡付近などを
連れて行ったが、元々寺を持つのが嫌いな寂室は候補地を丁重に断り続けた。

 最後に現在の永源寺の門前附近を見せたところ、元光和尚の足が止まり、目が輝き、この地なら
との事で開山したのが康安元年(1361)である。
   
  なぜ、かたくなまで断り続けた和尚が、この地を選んだかと思うと、緑の山、清流と静寂、元光
和尚が生まれた岡山県勝山町(現在の真庭市)にそっくりで故郷の残像が浮かんだと思われる。
人間、誰しも生まれた所に郷愁を感じるのは、今も昔も同じのようである。
     

            岡山県勝山町(現在の真庭市)              永源寺(滋賀県東近江市)

            

      
             寂室元光の産湯の池       岡山県勝山町(真庭市)   修行をした明徳寺

             

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