2009関西アマチュア無線フェスティバルでフェライトコアーを
入手したので「コモンモードフイルター」製作することにしまし
た。
入手したのは、#43材と#61材の「FT-60-43」「FT-60-61」です。
・「FT-60-43」は、HF帯のコモンモードフィルターに
・「FT-60-61」は、50MHzのコモンモードフィルターに
使用します。
・アースコモンモード用も製作しました。
[HF帯用コモンモードフィルター] 1.9〜29MHz
FT-60-43材2連に、同軸ケーブル3.5D-QEFVを14回巻き
ます。
友達(APU)のPCスペアナでスキャンした結果です。
1)30db以上(3kΩ以上)の帯域が60MHzまで延びています
2)40db(10kΩ)減衰の周波数が10〜14MHz附近にあります。
10db 0.3kΩ
20db 1kΩ
30db 3kΩ
40db 10kΩ
50db 30kΩ
60db 100kΩ
[50MHz帯用コモンモードフィルター] 50.0〜54.0MHz
FT-60-61材に、同軸ケーブル5D-2Vを12回巻きます。
2連結でテストできるよう2組製作しました。
30dbの周波数帯域が30〜60MHz位まで延びています。
10db 0.3kΩ
20db 1kΩ
30db 3kΩ
40db 10kΩ
50db 30kΩ
60db 100kΩ
30db 3kΩ
50db 30kΩ
[アースコモンモードチョーク] 1kWリニア用、100Wエキサイター(リグ)用
2643801002フェライトコア3個に、AWG18(1.0mm)耐熱
被覆線を計43回巻きます。
40db(10kΩ)の帯域が広く延びています。
10db 0.3kΩ
20db 1kΩ
30db 3kΩ
40db 10kΩ
50db 30kΩ
60db 100kΩ
フロート・バラン、コモン・モード・チョーク 簡易測定器
CMCテスタ の使い方 インピーダンス 測定方法
無線機、ダミーロード と ディジタルRF電流計 と 組合わせて
フロート・バラン、コモン・モード・チョーク簡易測定器を構成します
この CMCテスタ は、簡易構造ですが、信号源に、無線機とダミーロードを使い、検出部にディジタルRF電流計を組合せ使用して、フロート・バランやコモン・モード・チョークの良し悪しの判定、インピーダンスの大小を測定する簡易測定器です
CQ ham radio 誌 2008年 6月号 P62〜69 特別企画 **CMCテスタの製作**に 掲載されたもので、おなじみの「改定新版 定本トロイダル・コア活用百科」の著者 山村英穂氏が設計紹介されたものです |
フロート・バランやコモン・モード・チョークのインピーダンスは、減衰電流比から計算できます 無線機からの、パワー10W〜18WのキャリアをCMCテスタを介して ディジタルRF電流計で電流を測定して、計算式でインピーダンスを求めます
注意:測定中はダミーロードや CMCテスタ内部の抵抗が温度上昇してきます 熱くならないよう細心の注意して、18W以下で間欠測定してください ダミーロードや CMCテスタ内部の抵抗が温かくなったら、直ちに中断して、十分冷却してから、測定して下さい |
|||||||| フロート・バラン や コモン・モード・チョーク の インピーダンス 測定方法 ||||||| |
@ 測 定 準 備
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●無線機(10W〜18W) ●パワー計(なくても可 無線機出力確認用) ● ダミーロード(間欠18W以上のもの) ●CMCテスタ ●ディジタルRF電流計 ●ディジタルマルチメーター
発泡スチロールかダンボールの箱を用意して、CMCテスタ、RF電流計と測定物を乗せます。 (金属や木などから10cm以上離します)
構成接続図のように、各機器を接続配線します。 このとき、各配線は短くし、配線同士が近づかないように注意します。 RF電流計は必ず黒端子側の配線に挟みます。 (こうして、浮遊容量による測定誤差を防ぎます) |

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A セットアップ CAL 基準電流の測定
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CMCテスタの、黄、黒 リード線ミノムシクリップどうしを ショート(接続)します
無線機の周波数を選択し、CW、FM、AMでキャリアをだし、ディジタルRF電流計で電流を測ります
パワー10W〜18Wほどで、約 75mA〜100mAの電流が流れます
この測定値を、 (基準電流)として記録します |

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B CMCの測定(フロート・バランやコモン・モード・チョーク) 減衰電流の測定
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CMCテスタの、黄、黒 リード線ミノムシクリップで、CMCを接続し、Aと同じパワーでキャリアをだし、電流を測ります 先ほどのAの値より減少しているはずです この測定値を、 (減衰電流)として記録します |

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C 性 能 判 定

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を計算します |
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電流がどれだけ減少したかで判定します ⇒ 減衰電流は、 基準電流より、どれだけ減少したか
0.1倍以下なら、性能優秀で、コモン・モード電流をおおむね0.1倍(1/10倍)以下に低減出来ると判定できます
1 に近いほど効果が少ない、性能が悪いことになります 次のインピーダンス計算では、便宜上 分母が逆になりますが、 / 電流比 を使います 基準電流は、 減衰電流の何倍か | |
D インピーダンス 計算
計算式でインピーダンスを求めます
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CMC(フロート・バランやコモン・モード・チョーク)のインピーダンスは、3KΩ以上が推奨値です | |
/ 電流比 ⇒ インピーダンス 早見表 325Ω
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/ |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
14 |
15 |
16 |
17 |
18 |
19 |
20 |
インピーダンス KΩ |
1.30 |
1.62 |
1.95 |
2.27 |
2.6 |
2.92 |
3.25 |
3.57 |
3.9 |
4.22 |
4.55 |
4.87 |
5.2 |
5.52 |
5.85 |
6.17 |
測定周波数 : 1.8〜54MHz 測定インピーダンス : 2KΩ〜5KΩ 誤差±30%程 2kΩ以下、5kΩ以上では測定誤差が増えます | |
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***** 動作確認 校正 ***** 1K ,2K ,3K ,5.1K (1W )抵抗で測定して確認します
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動作確認 測定例
動作確認 校正 18W 10MHz での測定例 |
抵抗値 |
基準電流 I1 |
減衰電流 I2 |
I1/I2 |
Z=325x(I1/I2-1) |
インピーダンス |
誤差 | |
1kΩ |
100.1 mA |
24.0 mA |
4.17 |
1,030Ω |
3.0% |
2kΩ |
100.1 mA |
13.32 mA |
7.51 |
2,115Ω |
5.7% |
3kΩ |
100.1 mA |
9.19 mA |
10.89 |
3,214Ω |
7.1% |
5.1kΩ |
100.1 mA |
5.55 mA |
18.03 |
5,534Ω |
8.5% |
. |
CMC DCF-RF-40LLQE |
100.1 mA |
1.36 mA |
73.6 |
23,595Ω |
. |
基準電流 I1 = 100.1mA
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1KΩ 減衰電流 I2 = 24.0mA
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2KΩ 減衰電流 I2 = 13.32mA |
3KΩ 減衰電流 I2 = 9.19mA |
5.1KΩ 減衰電流 I2 = 5.55mA
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コモンモード・チョーク DCF-RF-40LLQE 減衰電流 I2 = 1.36mA |
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コモン・モード・チョーク 簡易測定器 CMCテスタ のセットアップ ダミー+CMCテスタ+RF電流計+マルチメータ

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