連日暑い。梅雨時はヤマビルがいるので山には入れない。梅雨明け後は連日の猛暑でこれでも山には入れない。と言うことで、しばらくご無沙汰していた我が里山に久しぶりに入った。1日から今日まで3日連続で伐採と皮むき作業。動き出すと汗がだらだらと流れる。お茶とトマトをかじり、作業と休憩はほぼ半々。4本の木を伐採し皮を剥いだ。切り出した木を運び出すのに谷川を横切るための橋を架けるのだ。丈夫さに重点を置くことにして、丸太を縦に並べることにした。きちんと測量し設計図を描くべきなのだが、どうせ測量も設計図も製作も完全には出来る訳が無いので、目分量で行き当たりバッタリで作ることとした(良く言えば「試行錯誤」で進めるのだ)。
最も太い木は樹齢40年、直径30センチ強で長さ20m。生木の比重はほとんど1に近く、単純に計算すると約1トンになる。橋桁として必要な8mに切り出したが(約500kg)、動かそうとしてもびくともしない(当たり前か)。それでもマイクロユンボを駆使して移動させ、皮を剥いだ。
木材の成長が活発なこの時期は皮を簡単に剥がす事が出来る。ただ、ここ連日の猛暑でやや水分が少ないのか、以前体験したときと比べると剥がし難く裂け易い。それでも何枚かは杉皮が取れた。これで小屋の屋根を葺くつもりであったがこの調子では何時になるか分からない。
山に入ると色んな虫が寄ってくる。まず第一に薮蚊とブヨ。こいつらは厄介な奴らで、濡れたタオルを振り回して駆除するとともに虫除けスプレーを体中に振り撒く。少し薬を吸い込んだようで喉が苦くなった(あわてて、冷茶を飲んで事無きを得た)。ユンボを動かしていると腕に何か飛んできた。払い除けようとして見てみるとセミ(ヒグラシ)である。そのままにしておいたらしばらくして飛んで行った。スズメバチの様な模様のアブ(アカウシアブ)もやってくる。こいつに指されると結構痛いし、いつまでも痒い。一回り小さなウシアブもやって来た。チクッとしたところを叩き潰した。アブは飛んできて体に止まり、血管のある場所を探して針を刺すようだ。刺すところを決めると動きが止まる。このアブの動きの止まる(針を刺すタイミング)を捉えて叩くと大抵うまく叩ける。きれいなトンボやチョウもいる。林内を散歩すると足元からセミが飛び立っていく。草に阻まれてもたもたしている奴もいる。こんな奴は手で簡単に捕まえられる。休憩中に足元を見ると、大きなアリが忙しそうに動き回っている。タカアシガニの様にやたらと足の長いクモがこれも忙しそうに動いている。杉と桧の植林地で生物多様性が損なわれているが、それでもよく見ると色んな生き物がいる。林間を数羽の鳥が飛んで行った。