Golden Retriever

滋賀県のゴールデンレトリーバー専門犬舎です。

有名な血筋で基本(スタンダード)を求め、日々ブリーディングに勤しんでいます。

股関節形成不全

犬の股関節形成不全(CHD)は1930年代に初めて報告されました。この疾患は

人間においても知られています。「形成不全」とは正常でない発達という意味で、

小さなうちは関節の構造が外見上正常なのに、その後、正常に発達しないために

構造が異常となるのです。通常、寛骨臼(大腿骨がはまり込む骨盤の受け皿)が

浅いために、大腿骨としっかり噛み合わず、関節の緩みが見られます。骨の構造

自体が貧弱な場合もあり、これに関節の緩みが加わり、関節面の異常な摩滅や

周囲の組織へのストレスが生じます。そのうちこのストレスへの反応として骨に

変化が起こり、関節炎が生じます。これらの変化を退行性関節疾患

(Degenerative Joint Disease:DJD)と言います。犬は軽い不快感から激しい痛み

までの症状を感じるかもしれません。症状の程度は、レントゲンで見た構造上の

変化の程度と必ずしも比例しません。

股関節形成不全はほとんどの犬種で見られますが、大きくて重い犬種により発生しやすいようです。

ほとんどのレトリーバー種においては珍しい疾患ではありません。

ゴールデンレトリーバーにおける股関節形成不全の程度には、まったく機能的に支障を

きたさない軽度のものから、歩行不能となるような重度のものまであります。

しかし幸運な事に、ほんとうに重症の股関節形成不全はゴールデンレトリーバーでは

そう多くありません。今日では熱心なブリーダー達が良い股関節の犬を選んで慎重にブリーディング

しているため、さらに減ってきています。最近の研究で、原因の30パーセントは環境にもあることがわかりました。

骨の成長に筋肉がついていかない成長期による急激な運動滑る床体重増加なども関係します。

     

股関節形成不全症とは股関節の寛骨臼の形成が発育不全のために浅くなり、
正常であれば球状な大腿骨頭が扁平化してしまうために、
関節の噛みあいがスムーズに行かない病状です。